ショート動画は“3幕8カット”で作る|秒数ガイド・台本・絵コンテの完全テンプレの配布あり。(Instagram)
- 竹市広明
- 10月15日
- 読了時間: 5分
更新日:10月16日

この記事の狙い
短尺動画で成果を出す最大のレバーは編集テクニックではなく“構成”です。
人が情報を理解するときは、無意識に「導入→展開→決着」という流れで意味づけを行い、各段階で求める情報が違います。
導入では“自分に関係があるか”が判断され、展開では“本当に価値があるのか”が検証され、決着では“次にどう行動すれば良いのか”が問われます。
3幕8カットは、この心理プロセスを最短距離で満たすための分割方法で、2〜3秒ごとに“小さな答え”を提示することで視聴維持と理解を両立させます。
本記事では、なぜそれが効くのかを背景から説明し、すぐ実装できる秒数ガイドと台本テンプレに落とし込みます。
3幕8カットの全体像
この枠組みが機能する理由は、短い注意持続時間の中で「予告→検証→成果→行動」を高速でループさせるからです。
導入で“約束(何が手に入るか)”と“対象(誰向けか)”を先に提示すると、視聴者は“答え合わせ”の気持ちで展開を見ます。展開で実演・比較・データをテンポよく見せ「ほんとうにそうなる」を納得させ、決着では結果とCTAを簡潔に提示して行動障壁を下げます。
ここで秒数配分を固定すると、毎回の制作で迷いが減り、ABテストの比較もしやすくなります。
第1幕(導入 3〜5秒)
目的:誰に何が得られるかを即提示。
実装:価格/時間/距離/悩みのいずれかを数値で。
注意:抽象語は避け、名詞+数字で断言。
第2幕(展開 8〜12秒)
目的:誇張でないことの証明。
実装:寄り→別角度→比較/データ/口コミの順。
注意:3カット以内、音無しでも理解できる矢印/数字。
第3幕(決着 3〜5秒)
目的:結果提示と行動の一本化。
実装:同一画角のアフター→「予約はプロフィール」。
注意:CTAは一択、期限/空き枠を数値で。

ショート動画の台本テンプレ
台本化の目的は「再現性」と「比較可能性」を担保することです。各カットは前の疑問に答える形でつなぎ、2〜3秒ごとに視覚変化を入れます。
導入では“誰向け・何が得られる”を明確に、展開では“それが事実である証拠”を、決着では“次の一歩”を提示します。これだけで平均視聴時間と保存率の下支えができます。
第1幕:導入(約3〜5秒)
導入は“視聴継続の可否”を決める最重要区間です。ここで曖昧な言い回しや抽象的な表現を避け、数字・地名・時間のような具体を1語入れると、自分事化の速度が上がります。全体像のチラ見せは「期待の方向」を揃える効果があり、後の展開が理解されやすくなります。
0〜1秒:一言フック(価格・時間・距離・悩みのいずれか)
1〜3秒:全体像(ビフォーの課題/欲しい結果)
3〜5秒:誰向けかの特定(年代・属性・場所)
第2幕:展開(約8〜12秒)
展開の役割は“疑念の解消”です。寄り→別角度→比較の順で見せると、誇張でないことを自然に伝えられます。テロップは短文を重ねるより、数字や矢印で“見るだけで分かる”設計にすると、音無し視聴でも理解が進みます。
3〜6秒:手元の寄り(実演1:変化が見える)
6〜9秒:俯瞰または別角度(実演2:再現性を示す)
9〜12秒:比較/データ/口コミ(証拠の短文)
第3幕:決着(約3〜5秒)
決着では“結果の提示”と“行動の一本化”だけに集中します。ここで情報を詰め込みすぎると、せっかく高まった意欲が迷いに変わります。CTAは具体的かつ一択にし、期限・空き枠などの希少性を添えると行動率が上がります。
12〜15秒:アフターの提示(同一画角で)
15〜18秒:CTA(予約はプロフィール/期限/特典)
テロップと画面の設計
テロップは読むためではなく視覚的に理解するための補助です。1面7〜9文字・最大3面という制限は、情報を削ぎ落とすためのルール。画面の上下にはプラットフォームUIに隠れない安全地帯を設け、重要情報は常時表示帯に配置します。長文を入れたい場合はキャプション側へ移し、動画内は「数字・矢印・アイコン」で視覚言語化すると、音無し視聴でも離脱が減ります。
1面7〜9文字・最大3面
長文はキャプションへ退避。
漢字は詰まりやすい語を平仮名化(例:出来→でき)。
安全地帯の確保
画面上下のUIに被らない帯を作る。
重要情報は常時表示帯(地図/所要/価格)。
視覚言語化
数字/矢印/アイコンで要点を図解。
カットごとに1メッセージを原則に。

NG例と修正の型
失敗の多くは構造の欠落が原因です。雰囲気カットの連続は答えがない講義と同じで、視聴者は途中で離脱します。
終盤だけに情報を詰めるのもNG。中盤に一度結果のチラ見せを入れると、「最後まで見れば確かめられる」という期待が生まれ、平均視聴時間が伸びます。
CTAは分散させないことが鉄則で、プロフィールのリンクに統一すると、分析も改善も簡単になります。
雰囲気カット連発
対策:寄り→別角度→比較の順で小さな解答を3回。
終盤に情報を詰めすぎ
対策:中盤で結果をチラ見せ→最後に確定版。
CTAが複数
対策:プロフィール1択。URL直貼りや複数導線は排除。
業態別の実装例
抽象を現場に移すには置き換え例が役立ちます。美容室なら質感の寄りと同一画角のビフォアフ、カフェなら断面や湯気の寄り、ジムならフォーム指導と可動域比較が証拠になります。どの業態でも「導入で具体」「展開で証拠」「決着で一択CTA」の骨格は共通です。
美容室
導入:駅5分/30分/初回2,980円。
展開:寄り(質感)→同一画角のビフォアフ。
決着:CTA+混雑時間帯をテロップで。
カフェ
導入:平日△時まで限定/待ち時間目安。
展開:ドリップ寄り→断面→価格。
決着:地図/出口/徒歩分を常時表示。
ジム
導入:40代/肩こりなどの悩みを名指し。
展開:フォーム指導→可動域比較。
決着:体験30分/当日OK/駅5分。
まとめ
3幕8カットは、撮影・編集・分析のすべてを比較可能にする共通言語です。秒数ガイドに沿って台本化し、うまくいった配列をショート動画のテンプレとしてGoogleスプレッドシートやExcelに残す。これだけで量産しても品質が落ちず、ABテストの学びが蓄積します。
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