【事例】体験予約CPA3,000円台のインスタリール3パターン|台本・撮影・指標まで公開
- 竹市広明
- 10月12日
- 読了時間: 6分

この記事の狙い
インスタのリールは再生数が伸びても、予約や来店につながらなければ成果とは言えません。本記事では、体験予約をCPA3,000円台で獲得できた3つの事例を、なぜ効いたのかという背景とともに説明します。小規模な実店舗でも再現しやすいよう、台本とカット割、計測の見方まで具体的に整理します。
前提のKPIと計測の考え方
最初に、指標の土台をそろえておくと改善が速くなります。CPAだけを見るのではなく、途中の行動(保存やプロフィールクリック)を分解して確認するのがコツです。
CPA
広告費や制作費などリールの配信にかかるコストを体験予約件数で割った指標です
中間指標
保存率、平均視聴時間、プロフィールクリック率、リンククリック率を見ます
計測の基本
予約フォームにはUTM、プロフィールのリンクは1箇所に統一します
改善の順番
冒頭1秒のフック → ベネフィットの即提示 → 予約導線の明示の順で見直します

【事例1】最短で価値を言い切るベネフィット先出し型
この型は、冒頭1秒で来店の価値を言い切ります。価格や所要時間、駅からの距離など判断材料を最初に提示することで、最後まで見なくても予約の意志が固まりやすくなります。
事例概要
業態:美容室(初回体験カット)
尺:13〜17秒
結果:CPA 3,400円、保存率 8%、プロフィールクリック率 2.9%
台本とカット割
0〜1秒:テロップ「川越駅5分・初回2,980円・30分で髪が整う」
1〜6秒:施術の寄り(手元→襟足→仕上げ)
6〜10秒:ビフォー/アフター(同一画角で切替)
10〜14秒:会計〜笑顔カット、混雑時間の回避案内
14〜16秒:CTA「今日の空き枠はプロフィールから」
画作りの要点
寄りカットを全体の7割にして質感を伝えます
テロップは1面あたり7〜9文字で要点のみ表示します
価格・時間・距離のうち1つは必ず冒頭で提示します
キャプション例
川越駅西口から徒歩5分。初回カットは2,980円、30分で髪型が整う時短メニューです。今日の空き枠はストーリーズで更新。ご予約はプロフィールのリンクから。
ハッシュタグ/位置情報

【事例2】悩みを言語化してから見せる課題共感からの即解決型
この型は、視聴者の悩みを一言で代弁し、すぐに改善の一手を見せます。共感と実演が同じ
動画内で完結するため、保存や共有が増えやすく、自然流入でもCPAが安定します。
事例概要
業態:パーソナルジム(体験トレーニング)
尺:18〜22秒
結果:CPA 3,200円、保存率 5%、リンククリック率 1.8%
台本とカット割
0〜2秒:テロップ「40代、体重より肩こりがつらい?」
2〜6秒:体験者の動作(肩を回す)→トレーナーの一言「まず肩甲骨」
6〜12秒:フォーム指導の寄り→自宅でできるセルフワーク1つ
12〜18秒:可動域のビフォー/アフター(同一画角)
18〜22秒:CTA「体験30分・当日OK/駅5分」
画作りの要点
テロップに年代や症状を入れて自分ごと化させます
実演は3カット以内、音無しでも伝わる指差しや矢印を使います
終盤にアクセス情報(駅・時間・価格)を画面内に残します
キャプション例
40代の肩こりは、肩甲骨の可動域を整えるだけで楽になることがあります。体験30分は当日予約OK。川越駅西口から徒歩5分。まずはフォームチェックから。
ハッシュタグ/位置情報

【事例3】違いを3点だけに絞る比較で納得型
類似サービスが多いときは、違いを3点に絞って比較表示します。情報過多を避け、意思決定を早めるのが目的です。価格だけに頼らず差別化できると、CPAが安定します。
事例概要
業態:整体院(初回体験)
尺:20〜24秒
結果:CPA 3,800円、保存率 9%、プロフィールクリック率 3.1%
台本とカット割
0〜2秒:テロップ「違いは3つだけ」
2〜8秒:比較1「検査→施術」(検査→施術の寄り)
8〜14秒:比較2「所要30分固定」(時計+タイムラプス)
14〜18秒:比較3「駅3分・土日も可」(外観→受付)
18〜22秒:前屈のビフォー/アフター
22〜24秒:CTA「初回無料体験はプロフィールから」
画作りの要点
比較は3つに限定し、短文とアイコンで視認性を上げます
タイムラプスで「速さ」を可視化します
最後は動きのあるビフォー/アフターで納得感を高めます
キャプション例
違いは「検査→施術」「30分固定」「駅3分」。初回体験は当日予約OKです。混雑時間帯はストーリーズでご案内。まずはお気軽に。
ハッシュタグ/位置情報

3つのインスタリール事例に共通する編集ルール
3つの型はいずれも「冒頭1秒」と「導線の明示」が鍵です。編集ルールを統一すると、何が効いたかの検証がしやすくなります。
冒頭1秒で「距離・価格・時間」のいずれか1つを表示します
2〜3秒に1回は画面変化(寄り→別角度→テロップ)を入れます
テロップは最大3面、1面あたり7〜9文字に抑えます
予約導線は1箇所に集約(プロフィールのリンク)します
ハッシュタグは「商圏→業態→文脈」の順で固定します
初回体験など、魅力的なユーザーメリットを提示すればするほど効果が出ます
配信とターゲティング(広告を使う場合)
自然投稿だけで成果が出るケースもありますが、初速をつける目的で少額の広告を使うとCPAが安定します。設定は最小限にして、クリエイティブの検証に集中します。効果に繋がらないリールに広告をかけ続けることはやめましょう。
目的:トラフィックまたはコンバージョン(予約ページ)
地域:店舗から半径3〜5kmに限定します
属性:年齢・性別は業態に合わせます(例:25〜54歳など)
配置:自動配置。リール面の比率が高くなるクリエイティブを用意します
予算配分:1日1,000〜3,000円でABテスト(型×冒頭テロップ)を行います
よくある失敗と対処
失敗の多くは、冒頭設計と導線整理で解決できます。下記の対処をテンプレ化しておくと、無駄打ちが減ります。
雰囲気だけ伝える動画になっている
対処:ベネフィットを先出しし、価格・時間・距離のうち1つを冒頭で明示します
情報が終盤に偏っている
対処:中盤で1回、終盤でもう1回に分割表示します
導線が分散している
対処:予約リンクはプロフィールの1箇所に固定し、キャプションで迷わせないようにします
保存が伸びない
対処:寄りカットを増やし、比較やビフォー/アフターは同一画角で撮影します
実行チェックリスト
公開直前に次の点を確認すると、差し戻しや機会損失を防げます。
冒頭1秒に「距離・価格・時間」のいずれかが入っていますか
CTAが画面内に2回以上出ていますか(中盤/終盤)
テロップは最大3面、1面7〜9文字で読みやすいですか
ハッシュタグの順は「商圏→業態→文脈」になっていますか
位置情報は意図に合っていますか(駅/店舗/会場)
予約リンクのUTMパラメータは正しく設定されていますか
UTMパラメータによる計測がハードル高く感じる場合は、なしで実行してみても、とっかかりとしては全然OKです。
まとめ
リールでCPAを3,000円台に寄せるためには、型を決めて検証回数を増やすことが重要です。ベネフィット先出し型、課題共感→即解決型、比較で納得型の3つを土台に、冒頭1秒の設計、寄りのカット、導線の一元化を徹底すれば、短期間でも手応えが出やすくなります。
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