埼玉のLINE友だち獲得ガイド|店頭・Googleビジネスプロフィール(GBP)・HP・広告の導線設計と計測
- 竹市広明
- 10月10日
- 読了時間: 11分

はじめに…なぜLINEは「友だち獲得」は設計が9割なのか
LINE公式アカウントの友だち数は、配信の到達数や売上に直結します。しかし「とりあえずQRを置く」「広告を回す」だけでは、増えたり増えなかったりと結果が安定しません。
大切なのは、店頭・Googleビジネスプロフィール(GBP)・ホームページ(HP/ブログ)・広告の各チャネルを、役割と計測まで含めてひとつの導線として設計することです。
この記事では、埼玉のLINE初心者の方でもそのまま実装できるよう、具体的な配置・声がけ・リンク作り・集計ルールまで丁寧に解説します。
この記事で作る埼玉のLINE「完成形」のイメージ
最終的に目指すのは、次の状態です。店頭・GBP・HP・広告のどこからでも、迷わず同じ価値提案(登録特典)でLINEにたどり着きます。
すべての導線は「どこ経由で何人増えたか」を区別できるリンクで管理し、週次で集計します。これにより「次に強化すべきチャネル」が数字でわかり、打ち手がブレません。
目的とKPIの決め方
最初に、目的とKPI(追う数字)を明確にします。目的は「友だち数の純増を安定させること」です。KPIは次の3つを基本にすると運用がシンプルになります。
1つ目…友だちの純増数(今週の新規追加数−今週のブロック数)。
2つ目…チャネル別の新規追加数(店頭・GBP・HP・広告)。
3つ目…登録後7日以内の初回来店率または予約率です。
なぜこの3つかというと、「どこから何人」がわからないと打ち手が良かったのか判断できず、また「増えた友だちは売上に近づいているのか」が見えないと、投資の妥当性が判断できないからです。

全体アーキテクチャ(最小コストで回る土台)
全チャネルを1本の背骨でつなぐために、次の土台を用意します。最初に、登録特典をひとつ決めます。
例として
「登録後すぐ使える500円クーポン」
「初回体験10%オフ」
「抽選で毎月プレゼント」
などです。
特典は「価値がわかりやすい」「即時に使える」「店頭運用が簡単」の3条件を満たすものを選びます。つぎに、チャネルごとに「見た目は同じ、リンクだけ違う」QRを用意します。これで、どのQRから追加されたかが集計できるようになります。
最後に、週次の集計フォーマットを1枚のスプレッドシートで作ります。集計の主体は「誰が」「いつ」やるかを先に決めておき、属人化を防ぎます。
チャネル別の設計と運用
【店頭】最も獲得効率が高い「その場」の導線
店頭は、来店動機が明確でスタッフの声かけができるため、最も獲得効率が高いチャネルです。効果を最大化するには、QRの置き方と声かけのタイミングが重要です。
まず、QRは会計カウンターの視線の高さに1枚、待ち時間が発生しやすい場所(順番待ちの椅子・鏡台・試着室前・ウォーターサーバー横など)に1枚ずつ置きます。人は「待ち時間」にスマホを触りやすいからです。
ポスターの文言は「今登録で○○プレゼント」「レジで見せるだけ」のように、登録直後の行動が1ステップで済む形にします。
声かけは、会計が終わる直前が最も効果的です。例として「本日のお会計、LINE登録で今から50円引きできます。こちらのQRから10秒で登録できますが、いかがですか?」のように、登録するメリットと所要時間を一言で伝えます。
会計後の声かけは心理的に戻りづらくなるため避けます。計測は、店頭専用のQR(短縮URL)を使い、週次で「読取数」と「登録数」を見ます。もし登録数が伸びない場合は、特典の価値か声かけの場所・タイミングを見直しましょう。
【GBP(Googleビジネスプロフィール)】地図検索からの即登録
GBPは「今行きたい人」が見る媒体です。ここでLINE登録を促すと、来店前から関係を作れます。まず、最新情報の投稿に「登録特典の紹介」と「登録用リンク」を載せます。写真は特典が一目でわかるクリエイティブにし、投稿冒頭で「地図から見た方へ。登録で今使える○○」と目的を書きます。
また、商品メニューやサービスの説明にも、登録特典と登録リンクを追記します。営業時間の変更や臨時休業の投稿にも「最新情報はLINEで配信中」と記載すると、情報感度の高いユーザーが自然に流入します。
計測は、GBP専用の短縮URLを用意し、店頭やHPのQRと分けて管理します。GBPからの登録が増えると、地図上の露出(閲覧数)が増えやすくなり、好循環が生まれます。
【HP/ブログ/予約LP】いつ見ても同じ場所にある「固定導線」
HPや予約LPは、ユーザーがじっくり比較検討する場所です。ここでは「いつ見ても同じ位置にボタンがある」ことが大切です。
まず、ヘッダーの右上に「LINE登録」という常時表示のボタンを置きます。理由は、ユーザーは迷ったときに右上のアクションエリアを探す傾向があるからです。スクロール追従のフッターバーにも小さめの「登録」ボタンを置くと、長文のブログ記事を読んだ人にも機会損失がありません。
予約LPでは、上部のメインエリアに登録特典を明記し、登録→予約の流れが1枚内で完結するようにします。
ブログ記事では、本文中に関連文脈で自然に登録を促します。例えば「最新の割引や休業情報はLINEで配信しています。検討中の方は先に登録しておくと便利です」のように、読者の不安を解消する形で案内します。
計測は、HP専用の短縮URLでLINEに誘導し、サイト内ではボタンクリックをイベント計測します。クリックは多いのに登録が少ない場合、リンク先の読み込み速度や登録特典の訴求を疑います。
【LINE広告】足りない分を安定供給する「増幅装置」
自然流入だけでは季節や天気に左右されます。広告は不足分を安定的に供給できる手段です。友だち獲得に特化するなら、まずはLINEの「友だち追加」目的の広告が最短です。
既に他媒体を運用している場合は、Google検索広告やローカル広告、Instagram/Facebook広告から「登録特典のLP」を経由させてLINEに流します。
クリエイティブは「登録後すぐ使える特典」をファーストビューで言い切り、利用手順を3ステップ程度で示します。
計測は、媒体ごとに短縮URLを分け、週次で「表示→クリック→登録」の落ちどころを見ます。クリックはあるが登録まで進まない場合、LPの読み込み速度や特典の即時性、登録後の使い方の説明不足が原因になりやすいです。

計測の型(ノーコードから始めて、必要なら拡張)
【基本編】チャネル別の短縮URLで「どこから何人」を把握
最初にやるべきは、チャネルごとに違う短縮URL(またはQR)を用意することです。店頭・GBP・HP・広告の4種類に分けるだけでも、週次で「何が効いたか」が見えるようになります。短縮URLの管理シートには、作成日・用途・貼り付け場所・担当者・差し替え履歴を必ず残します。これにより、現場でQRが入れ替わっても原因を追えます。
【中級編】サイト側はイベント計測、登録後は自動タグ付け
HPのボタンクリックはイベントとして計測し、クリック数と実際の登録数の差を見ます。登録後は、LINEのリッチメニューやあいさつメッセージで、自動的に「店頭」「地図」「Web」などのタグを付与します。タグは配信の出し分けに使えるので、登録後の反応率が上がります。
【上級編】パラメータ連携やCRM連携でLTVまで追う
必要に応じて、登録時の流入情報をユーザー属性に書き込み、顧客管理ツール(CRM)と連携します。これにより「GBP経由の友だちは継続率が高い」「広告経由は初月購入が多い」のように、獲得後の売上傾向まで比較できるようになります。ここまで来ると、広告コストの配分や店頭の声かけ体制の強化ポイントが、数字で語れるようになります。
登録特典の設計、迷ったら「即時・明快・簡単」
特典は、登録した瞬間に価値がわかり、すぐ使えるものが理想です。たとえば、会計画面で見せるだけで使える割引、当日限定のドリンクサービス、初回予約の枠優先などです。金額の大きさよりも「手間なく使えること」が重要です。理由は、登録直後の離脱を防げるからです。利用条件は短く、スタッフが説明しやすい言葉でまとめます。
店頭オペレーションの型(スタッフが迷わない仕組み)
店頭運用は、人によって成果がばらつきやすい領域です。ばらつきを小さくするために、次の3点をルール化します。
声かけの定型文です。所要時間と特典を一言で伝える文言を全員で統一します。
QRの位置です。毎朝の開店準備に「QRが所定位置にあるか」をチェック項目として組み込みます。
週次での共有です。誰が何件取ったかではなく、時刻帯ごとの結果と工夫点を共有します。属人化を避け、現場のストレスを増やさないためです。
クリエイティブの型(文字・写真・動画)
友だち獲得のクリエイティブは、文字が主役です。ファーストビューで「今登録で○○」を言い切り、利用手順を短く示します。
写真は特典のイメージが一目で伝わるものを選びます。動画を使う場合は、登録から利用までの動きを10秒程度で見せると、店頭でもWebでも効果が出やすいです。
法務・ルールの基本
登録に際して取得する情報や配信頻度は、利用規約やプライバシーポリシーに沿う必要があります。特典の条件や有効期限、クーポンの併用可否は曖昧にせず、登録直後のメッセージに記載します。
過度な頻度の配信はブロックを招くため、初月は特典活用の案内に集中し、徐々にニュースや季節情報へ広げます。
週次の見方と改善サイクル
毎週同じタイミングで、チャネル別の新規登録数と純増数を確認します。結果が弱いチャネルは、特典の見せ方とリンクの位置から見直します。
店頭は声かけの時間帯、GBPは投稿の見出し、HPはヘッダーと追従フッターの露出、広告はクリエイティブの冒頭文が改善ポイントになりやすいです。数字が改善したら、その施策を標準化し、他チャネルにも水平展開します。

よくあるつまずきと対処
登録特典を盛り込みすぎると、現場が説明しづらくなり、かえって登録率が落ちます。特典は1つに絞り、利用条件も短くします。QRの読み取りは多いのに登録が少ない場合、リンク先の読み込み速度や文言のわかりやすさ、登録直後の案内不足を疑います。
GBPからの流入が少ないときは、投稿頻度と写真のわかりやすさを先に改善します。広告は、LPの読み込み速度が2秒を超えると離脱が増えやすいので、まず表示速度を優先します。
配置とリンクの具体例(そのまま使える考え方)
店頭に置く場所の考え方
会計カウンターの視線の高さ、順番待ちの座席の真正面、トイレ前やドリンク機の横など、手持ち無沙汰になりやすい場所に置きます。レシートの下部に小型QRを印刷しておくと、帰宅後の追加にもつながります。
GBPの記載ポイント
最新情報の投稿冒頭で登録特典を言い切り、写真1枚で内容が伝わるビジュアルを使います。商品やサービス情報の末尾にも登録リンクを追記し、「営業時間の変更や休業情報はLINEで先にお知らせします」と一言添えます。
HP/ブログ/LPの導線
ヘッダー右上に常時表示の「LINE登録」ボタンを置き、スクロール追従フッターバーにも同じボタンを配置します。予約LPは、ヒーローエリアで「登録→予約」までの流れが1画面で理解できるようにします。ブログ本文では、関連箇所に文脈上自然な形で登録案内を差し込みます。
広告のメッセージ
冒頭1行目で「今登録で○○」。その直後に「登録→見せる→使える」の3ステップを短く書き、最後に「面倒な入力は不要」など心理的ハードルを下げる一言を添えます。
管理と命名のルール(迷子にならないための最低限)
短縮URLやQRの名前は「日付_チャネル_設置場所」の順で統一します。例として「2025-10-10_store_register_counter」「2025-10-10_gbp_post_oct」「2025-10-10_hp_header」「2025-10-10_ads_meta1」のようにします。
こうしておくと、現場で差し替えが起きても履歴からすぐ復元できます。週次のシートは「日付・チャネル・表示・クリック・登録・登録率・メモ」の7列で管理し、メモ欄には現場の気づきを短く残します。
【まとめ】まずは「1特典×4チャネル×週次集計」から
完璧を目指すより、まずは動かして数字を出すことが重要です。登録特典を1つに絞り、店頭・GBP・HP・広告の4チャネルに同じ訴求で展開します。
チャネル別に分けた短縮URLで登録数を測り、毎週同じタイミングで集計・共有します。このサイクルが回り始めると、強いチャネルに投資を寄せ、弱いチャネルは配置や文言を小さく改善していく判断が、自然にできるようになります。

次にやることリスト
1. 特典を決める
登録直後に使える、説明が短く済む特典に絞ります。
2. チャネル別のQR/短縮URLを作る
店頭・GBP・HP・広告の4種類を用意し、名前の付け方を統一します。
3. 店頭の配置と声かけを決める
QRの設置場所を図で共有し、声かけの定型文を全員で練習します。
4. GBPに登録案内を追記する
最新情報・商品/サービス・臨時のお知らせの各所に、登録特典とリンクを追記します。
5. HP/予約LPに固定導線を設置する
ヘッダー右上と追従フッターに「LINE登録」ボタンを設置し、予約LPのヒーローで特典を明記します。
6. 週次の集計を始める
スプレッドシートに、日付・チャネル・表示・クリック・登録・登録率・メモの7列を作り、毎週同じ時間に更新します。
よくある質問
Q.友だち登録が増えても売上につながるか不安です
登録後7日以内に「特典の再案内」「使い方の事例」「よくある質問」を配信すると、初回利用率が上がります。まずはこの3通をテンプレート化しましょう。
Q.特典のコストが心配です
割引額を小さくするより、利用条件を簡単にする方が登録率・来店率は上がりやすいです。コストは「特典の利用率×割引額」で試算し、客単価やリピート率の改善とセットで評価します。
Q.どのチャネルから始めればいいですか
店頭が最優先です。次にGBP、ついでHPの固定導線、最後に広告で不足分を補う構成にすると、費用対効果が安定します。
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